終の棲家ではなく、人生で一番自由な時間を楽しむための住まい
2026/07/02
「もう子どもも独立したし、終の棲家だから小さな家で十分です。」
住まいづくりをご相談いただく中で、このようなお話を伺うことがあります。
確かに、子ども部屋は必要なくなり、住まう人数も減ります。
だから家はコンパクトになっても構いません。
しかし、本当に考えるべきなのは”家の大きさ”ではありません。
これから始まる人生を、どう楽しむか。
実はその視点こそ、第二の人生の住まいづくりでは最も大切なのです。
老後は「人生で最も自由な時間」

22歳から65歳まで働いたとすると、
平均9.5時間×250日×43年間で約10万2千時間。
一方、65歳から85歳までの20年間。
睡眠や家事を除いた自由時間は約10万2千時間になります。
つまり、
引退後の自由時間は、生涯働いてきた時間とほぼ同じなのです。
そう考えると、
「住めればいい」だけの家で、本当に良いのでしょうか。
第二の人生は、「暮らし」を楽しむ時間
仕事中心だった人生から、
これからは暮らしそのものを楽しむ人生へ。
住まいは生活する場所ではなく、
人生を楽しむ舞台になります。
例えば…
コーヒー

コーヒーに含まれるポリフェノールは、血糖値を下げ、血液をさらさらにし、ガンを予防し、アルツハイマーを防ぐといった老後に嬉しい効果がたくさん含まれています。
また、始めてみるとコーヒーの奥の深さに豆や道具様々興味が広がり、自分好みの豆を探したり、カフェ巡りをしてコーヒーの淹れ方を勉強してみるなんていう楽しみも生まれます。
その場合、特にこだわりの無いキッチンではなく、喫茶店のマスターになった気分でコーヒーが入れられるような対面型のキッチンにしたり様々な種類のコーヒー豆を並べて見たりするのも楽しいです。
朝のコーヒーが、一日の楽しみになる。朝日が差し込むダイニング。
家族より少し早く起きて、お気に入りの豆を挽き、ゆっくりコーヒーを淹れる。庭の緑を眺めながら過ごす30分。
たったそれだけでも、一日は驚くほど豊かになります。
だからこそ、キッチンやダイニングの向き、窓から見える景色、光の入り方まで考えて設計する価値があります。
家庭菜園

家庭菜園は、何をいつ植えていつ収穫するという事を考えたり、ほど良く体を動かすため、頭と体の運動になり認知症予防にも良いと言われています。
また、自身で育てた野菜で奥様やご家族に料理をふるまうのも良いと思います。
その時に、畑の日当たりや水はけを考え配置計画をする必要がありますし、土のついた野菜を洗う外流しが合った方が便利ですし、どんなキッチンやダイニングにして料理や食事を楽しむのか少し工夫するだけで、特別に費用がかかるわけでもなく、老後に食を楽しむ住まいづくりとなり楽しい10万2千時間が送れることになりそうです。
収穫した野菜をそのままキッチンへ運ぶ。家族や友人に料理を振る舞う。
そんな暮らしを考えるなら、畑の日当たり、外流し、キッチンとの動線
まで考えておくだけで、毎日の楽しみは大きく変わります。
盆栽

盆栽は、作品を通して自身がどのようなことを伝えたいのか、世界観を作りあげていくものです。
これまでの人生の経験値、春夏秋冬という季節感、今後の人生の希望などなど、自分自身と重ね合わしたり盆栽と向き合ったりしながら作りあげる感覚は何事にも代え難いものがあります。
盆栽をどんな空間で作り上げるのか、その作品をどの場所から眺めて楽しむのかによって空間づくりを考えてあげると、同じおうち時間でも、とても豊かな時間となります。
読書

読書は、脳を活性化させる効果があり認知症対策にもなります。
好みの本を購入して何度も読むのも良いですし、好みの本の背表紙でインテリアのように楽しむのも良いと思います。
しかし、年齢を重ねると目が見えにくくなる方が多く見受けられます。目の筋肉を鍛えたり、手術をしたり、様々な対策がありますが、住宅として出来る事は、窓と照明によって明るさをコントロールする事です。
光を眩しく感じるのか、明るくないとだめなのか、色温度によって見え方が異なるのか、人によって目の症状も異なると思います。
明るさのコントロールをするだけで、読書の時間をより楽しんでいただく事も可能となります。
チェスや将棋

チェスや将棋は、戦略を考えるため脳を鍛え、認知症対策にも効果的です。
しかし、認知症対策は、考える事よりも何よりも人との交流が最も大切だと言われています。
近所の友人や家族と会話を楽しみながら楽しむと一石二鳥です。
チェスや将棋を楽しむ場合は、縁側で日向ぼっこしながらが良いでしょうか。掘りごたつで正座することなく温かい状態で楽しむのが良いでしょうか。 誰とどこでどんな風に楽しみたいのか考えた空間づくりをすると、より快適に楽しむことが出来ます。
孫との時間

第二の人生で一番嬉しい時間は、趣味だけではありません。
高齢者の方に対する何に生きがいに感じているのかというアンケートで、男性は40.7%が女性は55.4%が「孫との交流」が入りました。
男女差はあるものの、どちらもたくさんの趣味や楽しみがある中で半数が孫との交流のなるほど、楽しい時間だという事が分かります。
息子様や娘様、お孫様が「おじいちゃん、おばあちゃんの家に行きたい!」と思ってもらえる、そんな空間づくりも重要なポイントです。
庭で遊び、一緒に料理をし、みんなで食卓を囲む。
家族が自然と集まる家は、何十年経っても価値が変わりません。
どんな趣味でも、「どこで楽しむか」によって心地よさは変わります。
柔らかな北側の光が入る書斎。
夕日を眺めながらくつろげる和室。
庭を望む趣味スペース。
家そのものが趣味を引き立ててくれます。
性能は、老後ほど重要になる
年齢を重ねるほど、
暑さ寒さは体への負担になります。
だからこそ、断熱性能・気密性能・耐震性能
そして、その性能が長く続く耐久性能が重要になります。
新築時だけ高性能でも、
30年後には性能が大きく低下してしまえば、
ちょうど体力が落ち始める頃に、
家も快適さを失ってしまいます。
第二の人生だからこそ、
“長く快適であり続ける住宅性能”
を考えることが大切です。
まとめ
「終の棲家だから、小さく安い家で十分。」
そう考える方は少なくありません。
しかし、
これからの人生には、
働いてきた時間と同じだけの自由時間があります。
その時間を、
我慢しながら暮らす家にするのか。
毎日を楽しめる家にするのか。
その違いは、とても大きいものです。
住まいは、
人生の終わりに建てる家ではありません。
人生で最も自由な時間を、もっと楽しむための家。
Casa Laboは、そのような住まいづくりをご提案したいと考えています。
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