良いリビングをつくるためのポイント3選
2021/12/13
家の中で、寝ている時間を除いてもっとも長く過ごす場所。
それが「リビング」ではないでしょうか。
実際、リクルート住まいカンパニーの2016年調査によると、夫婦が家で過ごす時間の約8割はリビング。
そして、東京ガス都市生活研究所の2014年調査では、夕食後にリビングで過ごす子どもの割合は、小学生約9割、中学生約8割、高校生約6割という結果が出ています。
さらに、住宅購入時に妥協したくない項目の第1位は「リビングの広さ」。
――けれど、本当に“広さ”だけで、良いリビングはつくれるのでしょうか。
一般的に、自然な会話ができる距離は約3.6m以内が最適と言われています。8帖のリビングの一辺は約3.6m。
つまり、むやみに広くすることが、必ずしも家族のコミュニケーションを深めるとは限らないのです。



出展:リクルート住まいカンパニー「マンション購入家族の暮らし方調査」(2016年11月)
出展:東京ガス都市生活研究所「家で子供が過ごす部屋~子供の過ごし方と親子それぞれの意識~」(2014年3月)
リビングでの過ごし方は100人100通り

ソファに座る人もいれば、寝転がる人もいる。
床にごろりと横になる人もいれば、こたつに潜り込む人もいる。
録りためたドラマを見る。
家族でボードゲームを楽しむ。
スマホ片手にスポーツ観戦をする。
コーヒーを飲みながらぼんやり過ごす。
仕事や宿題をする。
趣味に没頭する。
同じ“リビング”でも、過ごし方はまったく違います。
だからこそ、「広いから良い」という発想だけでは、本当に心地よい空間にはなりません。
まずは、ご自身やご家族がリビングでどう過ごしたいのかを見つめ直すことが大切です。
良いリビングをつくる3つのポイント
① 明るさ感

人は、自然と明るい場所に集まります。
家族が集まるリビングにおいて、「明るさ感」は欠かせない要素です。
ただし、明るければ良いというわけではありません。
・テレビに光が反射して見づらい
・昼寝がしにくい
・眩しくて落ち着かない
逆に暗すぎれば、
・宿題や仕事がしにくい
・家族が自然と別の部屋へ移動してしまう
窓の大きさや配置する方角、照明の数や照度。
過ごし方に合わせて“ちょうどいい明るさ”を設計することが重要です。
窓の大きさや窓を配置する方角、照明の数や照度など、それぞれの過ごし方によってご家族が1番長く過ごすリビングを快適な明るさ感にしましょう。
② 広がり感・開放感

居心地の良さは、単純な面積だけでは決まりません。
大切なのは「広がり感・開放感」です。
これは大きく3つに分けられます。
● 縦の広がり(吹抜けなど)
上下のつながりを感じ、2階にいる家族の気配を感じられる安心感。
● 横の広がり(LDKの一体感)
キッチン・ダイニング・リビングを緩やかにつなぎ、家族がそれぞれの時間を過ごしながらも同じ空間を共有できる心地よさ。
● 外との広がり(窓・庭)
大きな窓から自然を取り込み、外で遊ぶ子どもの様子を見守れる安心感。
自分にとって心地よい広がりはどの方向なのか。
家族との距離感はどのくらいが理想なのか。
それを丁寧に考えることが、質の高いリビングづくりにつながります。
③ 落ち着き感 or ふれあい感

最後は、ご家族の考え方によって「落ち着き感」か「ふれあい感」のどちらかを選択します。
■ 落ち着き感を大切にするリビング
日々の動線(玄関→キッチン、洗面→2階など)から少し外れた位置にリビングを配置すると、静かで落ち着いた空間になります。
さらに、
・カーペットで音を吸収する
・床を一段下げて“こもり感”をつくる
・ダークトーンのインテリアで統一する
といった工夫で、より穏やかな時間を演出できます。

■ ふれあい感を大切にするリビング
必ずリビングを通って各部屋へ向かう動線にすれば、自然と家族の顔を合わせる機会が増えます。
「いってきます」「ただいま」
その何気ない一言が、家族の関係性を育てていきます。
一方で、常に人が行き交うため、静かに過ごしたい時間には少し落ち着きに欠ける可能性もあります。

だからこそ、“どんな家族関係を育みたいのか”を考えることが大切なのです。
まとめ
リビングは、家族がもっとも長く時間を重ねる場所。
それなのに、面積だけで決め、完成後に家具を合わせる――
そんな“箱に暮らしを合わせる賃貸に住むのとなんら変わりのない家づくり”になってしまうケースも少なくありません。
これまで懸命に働いて貯めた資金。
そして、これから長い時間をかけて支払っていく住宅ローン。
その大切な住まいだからこそ、ご家族の過ごし方に合った
・明るさ感
・広がり感・開放感
・落ち着き感 or ふれあい感
この3つを丁寧に考え、設計すること。
それが、何年経っても「このリビングが好き」と思える、
本当に良いリビングづくりの第一歩です。
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