アウトドアな趣味を楽しむ人の住まいづくり

新型コロナウィルス感染拡大の影響もあり、密集を避けたアウトドアな趣味を楽しむ人が増えています。

キャンプに釣り、バイク/自転車やゴルフ、マリンスポーツやウィンタースポーツなど、幅広く楽しめるアウトドアですが、住宅とは切り離して、外に出掛けて楽しむものだと思っていませんか?

これらを、住宅内にも取り込むことで、更に家の中でも楽しむことが出来ますし、出掛けられない週末も自宅で楽しむコトが可能になります。

せっかくの趣味を自宅にも取り込みもっと楽しみませんか。

アウトドアな趣味を取り入れた空間づくり

戸建住宅の魅力は、何と言っても室内空間(家)にプラスして外部空間(庭)があるという事です。

「庭はいらない。出来るだけ利便性の良いところ。」というような、外部空間との関係性を一切考慮せず、利便性だけを求めてエリアを決めるのであれば、駅近の分譲マンション購入が正しい選択かも知れません。

せっかく家を建てても、ご家族の理想とする暮らしも実現出来ない中途半端な住宅とならないエリアでの建築は必須条件です。

※参考記事「失敗しない土地探しの方法とは ~100点の土地探しではなく100点の住まいづくりを~https://housing-labo.casa/category/land_selection/post-399/

趣味別の空間づくり

それぞれの趣味を自宅にどのように取り込むのかいくつか事例を挙げて考えてみますが、あくまで事例です。

日本人は、食事でも和洋中何でも取り入れ、ファッションも自由で多様性を合わせ持つ国民性です。

同じ趣味でも、楽しみ方は人それぞれです。

事例をヒントにご自身にとっての取り込み方を考えてみてください。

イメージはあっても、どうしたら良いのか分からないという場合は、是非当研究所にご相談ください。

info@housing-labo.casa

キャンプ

キャンプ場や河原などでの楽しいキャンプを終えて帰宅したら、待っているのが後片付けです。

「キャンプ道具の収納が欲しい」とおっしゃられる方は多く、外部収納や玄関収納の確保を希望されますが、収納の確保が出来れば本当に良いのでしょうか。
テントに調理道具、焚火台に寝袋、残った食材やゴミなど、車からおろした物は一概にキャンプ道具だけではないのではないでしょうか。

また、キャンプ場で汚れた物を洗って乾かせた上で片付けられた物は良いですが、キャンプには付き物の「雨」にうたれた場合などは、帰宅してから洗い流したり乾かしたりは必須ですし、寝汗をかいた寝袋を干したりすることも念頭に置いた計画をしなければいけません。

駐車場とキッチンの位置を考慮し、キッチンの近くの外部分別ゴミ箱と共用出来る配置計画にすると、残った食材やゴミの処理がとても楽になります。つまり、家の中からも外からも便利なゴミ箱は、ゴミ出しも楽になるという事です。

検討するのは、片付けという不満の解消だけではありません。

外でのキャンプだけでなく「おうちキャンプを楽しむ」ということです。
自宅の庭やテラス、バルコニーでもキャンプが出来たら、もっと手軽に楽しむコトが出来ます。

中々ごはんを食べてくれない小さなお子様も「今日はお外でご飯を食べようか!」と提案すると食べてくれると言った事例もあります。

また、思春期を迎えたお子様がいらっしゃる家庭でも庭でのBBQには参加してくれるといった事例もあります。

ストレスなく楽しく暮らすには、こういったおうちキャンプはとても効果的なのです。

おうちキャンプも楽しみたいとなると、キャンプ道具の収納は、駐車場に近いだけでなく、庭にも近い場所に配置することも合わせて考えます。

釣り

釣りを趣味とされる方は、キャンプを趣味とされる方同様、多くの方が「竿の収納が欲しい」とおっしゃられます。「ただ置けたら良い」という方や、「出来ればきれいに並べて収納したい」という方、様々いらっしゃいますが、竿やリールの手入れ、餌やワームの保管、クーラーボックスや製氷機など、釣り道具は豊富ですのでそれぞれの収納の仕方を検討する必要があります。

また、食べられる魚釣りの場合は、帰宅後の調理で奥様から「臭い」や「汚い」と言われずに魚料理を楽しんでもらうための外流しやキッチンへの動線を考えます。

家の中での調理に加え、庭でのBBQなど楽しみ方は様々です。

更に、釣りという趣味で終わらず、料理のバリエーション、その魚料理に合うお酒、そのお酒の保存(ワインセラーなど)を楽しむという多岐に渡る楽しみ方に拡げてみませんか?

バイク/自転車

バイクや自転車を趣味とされる方は、ガレージを求められる方が多くいらっしゃいます。

ガレージは、独立ガレージとインナーガレージに分けられ、既製品購入か造作かでも大きく金額は異なりますが、そのガレージでどんなコトをするのかが判断軸となります。

「防犯対策」という方や、「手入れや改造を楽しみたい」という方や、「ガレージ兼趣味部屋としてその他の趣味も合わせてしたい」という方。それぞれの使い方によって、防犯対策や断熱対策、必要面積などを決めましょう。

また、自転車は自転車でも、ロードバイクを楽しむ方とマウンテンバイクを楽しむ方とでは、自転車の汚れ具合が異なります。

外部水栓なども考慮しましょう。

スポーツ全般

スポーツ全般(サッカー/野球/ゴルフ/マリンスポーツ/ウィンタースポーツetc)を趣味とされる方は、それらの趣味の練習を自宅でしたいのか、スポーツ仲間を自宅に招いて食事やお酒を一緒に楽しみたいのか、道具の手入れや収納を楽しみたいのかなどの検討を行います。

まとめ

いかがだったでしょうか。

アウトドアな趣味というのは、外部だけで楽しむというものではなく、おうちに取り入れると更なる楽しみに深まります。住まいとは、切っても切り離せないものなのです。

せっかく、戸建住宅を建てるのであれば、収納という不満の解消だけではなく、より楽しい暮らしが実現出来る住まいづくりにしましょう。

《執筆者》

一般社団法人 住宅研究所
「暮らし視点の住まいづくり」研究開発担当
主任 谷口真帆香

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