家族づくりのきっかけ
家族構成

ご主人様 (58歳)
コンサルティング会社経営
仕事も私生活も楽しみたい:
仕事を仕事として捉えず、何でも楽しんで行う。
こだわりが強い:
ファッションや持ち物は全て自分のこだわりで決めるが、家のことや家事全般は奥様に任せている。

奥様 (54歳)
経理事務
おおらかな反面几帳面:
おだやかで誰にでもにこやかに接し、細かいことは気にしない反面、家事はきっちりと行う。
ガーデニング好き:
中庭で四季折々のガーデニングを楽しんでいる。
【独立された息子様がお二人】
長男 (30歳)
コンサルティング事業部部長
次男 (27歳)
EC事業部部長
1989年 新築時の平面図


リノベーション(増築)の背景
ご主人様の地元である大阪に戻ってこられるタイミングで、25年前にご実家の横の土地に新築をご計画。
北海道暮らしでの性能の高い住宅に魅了され、夏も冬も快適な、当時の関西地方ではまずあり得ないほどの高性能なレベルで住宅を建築。
その後、ご子息2人の自立をきっかけに、子育て用の住まいからご夫婦2人にとっての快適な住まいへと増築とリノベーションを計画。
暮らしインタビューで理解できた5つのポイント
2.奥様: お花いっぱいの中庭を家事の合間にいつでもどこでも見られる空間。
3.ご夫婦: 「寒がりで暑がり」のお2人への、年間を通しての快適環境から四季を感じられる住まい。
4.ご夫婦: 互いの気配は感じながらも干渉しすぎない住まい。
5.ご家族: 2人のご子息が、家族連れでの来宅時も、収容できるリビング。
2011年 リノベーション(増築)時の平面図


① 4人で30坪だった家を増築し
2人で45坪に広げることで得る心地よい空間
住まいづくりへの想い: 互いの気配は感じながらも干渉しすぎない住まい。
M様ご夫妻と暮らしインタビューを進める中で、初々しい新婚時代のような仲の良さとは異なる、長年連れ添い、子育てを共に協力してきた中で育まれた、互いに対する深い尊重と大切し合う雰囲気が感じられました。
そこで、お互いの気配は感じながらも干渉しすぎない住まいが大切だという考えに至り、ご夫婦とCasa Laboでその思いを共有しました。
新築当初、4人で30坪だった住まいを、敢えて2人で45坪に広げるという計画としました。

Casa Laboの暮らしスタイル設計を実施、
「対面のコミュニケーション」ではなく「横並びや斜め45°のコミュニケーション」を中心とした空間構成にたどり着きました。


Point
- リビングとダイニングキッチンの繋がったほどよい距離感。
- 中庭を囲うように構成した拡がり感のある空間。
- 気配や声は感じる開放的かつプライバシーも確保した空間。
- 北側のご主人様のご実家(母屋)への日当たりを邪魔しない屋根の角度。
Point 1
リビングでくつろぐご主人様とキッチンで料理をしたりダイニングでくつろぐ奥様はコミュニケーションは取れつつ干渉しすぎない距離感で思いおもいの時間が過ごせます。
暮らしスタイル設計
お互いの過ごし方を尊重しながらも、ふとした瞬間に顔を合わせ、笑い合える、そんな距離感が、長年の夫婦らしい空気感としてありました。
そこで、「気配」「表情」「会話」といった3つのコミュニケーションが自然に生まれるような空間構成を意識(45坪1空間コンセプト)。
正面から向き合うのではなく、視線が交差するような斜めの角度、声が届く距離感を大切にしています。
Point 2
ダイニングは、向かい合って座ったり、カウンターキッチンにすることが主流だと思いますが、奥様の育てられた花々が眺められる庭を向いて横並びに座る形にしました。
季節毎に変わる花々が夫婦の会話に花を咲かせてくれます。
・リビングからも見える庭
リビングでくつろぐ際に、顔を見上げると正面に庭が見える大きな窓を設けました。
自然の力が癒しを与えてくれます。
暮らしスタイル設計
長年連れ添い、自然と“ちょうどいい距離感”で過ごすことが習慣になっているM様ご夫妻。
ダイニングでは、お二人が庭を眺めながら横並びで座る配置に。会話は無理に生まれなくても、季節の草花やお天気をきっかけに自然と会話が生まれる、そんな関係性が感じられました。
リビングとダイニングキッチンも、互いの気配を感じながらも程よい角度でつながるようにし、「正面から向き合う」のではなく「斜め45°でつながる」ような空間にしています。
Point 3
基本的には壁や建具で間地切らず、空間同士をつなげ、気配や声で繋がれる住まいとしました。
吹抜を介して、ご主人様が長時間過ごす書斎と奥様が
長時間過ごすダイニングキッチンをほどよい距離感でつなげました。
・不快な音は響きにくい素材
家の中で、最も不快な音は、食器同士やカトラリー同士のぶつかる甲高い音だと言われています。
そこで、キッチンの天井と吹き抜け部分をロックウール天井材を採用し、リブデザインで更に吸音面積を増やし、音を響きにくくしました。
暮らしスタイル設計
1人ひとりの空間を確保しつつ、開放的かつコミュニケーションが取れる、吹き抜けでつながる構成としました。
また、日々の家事や団らんの中でストレスにならないよう、音環境にも配慮。 キッチン周りには、
音を吸収する天井材を使用することで、不快な音は響かせない工夫をしました。
M様ご夫妻らしい「ゆるやかにつながる暮らし」が、住まい全体に滲んでいます。
Point 4
ご両親様は他界され、現在は母屋には誰も住んでいませんが、将来、2人の息子様に、この土地と2つの建物を譲る際、どのようにでも分けられるようにしたいという想いがあられました。
ご自身の建てられた住まいは、構造面性能面共に建物ごとどちらかにそのまま受け継ぐことが可能です。
母屋は、建て替えもしくはリノベーションは必要だとは思いますが、どちらかに譲る際、日当たり面がしっかりと確保できる計画としました。
暮らしスタイル設計
母屋にしっかりと日差しを届けられることはもちろんの事、間に設けた花壇にも日差しが差し込むので、木々や花々にも太陽の光をしっかりと届けることが可能です。
将来長男家族と次男家族が隣り合わせで済むことになってもプライバシーは確保しちょうどよい緩衝材となったうえで、癒しをあたえてくれる木々や花々の庭を残しました。
② リビング
特別な日に対応しつつ
日常が最高に心地よい空間に
暮らしインタビュー:2人が最もリラックスでき、息子様家族とのホームパーティー可能な空間に
元々採用されていたサンクンリビング(段差のあるリビング)。お子様がいた時のアクティブな使い方のリビングから、ゆったりとリラックスした使い方へと切り替えたいという思いから、ソファーを置いてゆったりと座ったり、クッションを使って座ったり、その日の気分で思いおもいのくつろぎ方を楽しみたいというご夫婦。
家事負担を軽減するため、コンパクトで効率的な住まいを希望しつつ、息子様ご家族が集まって最大12名になった場合でも、拡がり感を感じ、くつろげる空間にしたいという思いがありました。
大人数集まった場合でも、誰もが自由にくつろげる空間が実現し、気軽にリラックスできる居心地よく過ごせる計画としました。

Casa Labo 暮らしスタイル設計を実施、それぞれが好きなくつろぎ方で思いおもいの時間を過ごしながらも、目の前の庭がいつでもつながって見えるようにしました。何となく視界に入るお互いの表情や、聞こえてくる声や物音が安心感や心地よさを生み出す。そんな「穏やかに、自然とつながるリビング」がM様ご夫婦の暮らしに合う形としてつくり上げました。

Point
- 深さ45cmから40cmに床の高さを変更したサンクンリビング:ソファーに座った時に自然に庭へ視線が向かう高さに
- 前方と後方の2方向窓と吹き抜けからの採光: 自然の光に包まれる明るく開放的なリビング
- 床暖対応タイルと薪ストーブのアップデート: 夏はひんやり冬はぽかぽかで快適に
Point 1
一緒にソファーを選び、お気に入りのソファーが見つかり、そのソファーを中心に様々なくつろぎ方が出来るリビングを構成しようということになりました。
*ソファに座る
*ヨギボーやクッションに座る
*段差に腰掛ける
*40cmの段差を椅子代わりにする
*フロアに寝転ぶ
・多彩なくつろぎ方ができるスペース
息子様や息子様のパートナーが集まった際にも対応可能なサンクンリビングの良さは残した計画に。
暮らしスタイル設計
Point 2
年齢を重ねると20歳代の時よりも2~3倍の照度が必要になるということもあり、50歳代でのリノベーションをされるM様には、より高照度を意識しました。
・ソファーに届く採光
一番長くリラックスして過ごしたいソファーに届く採光は窓や吹き抜けだけでなく、仕様や照明のあらゆる手段を活かす計画としました。
暮らしスタイリング設計
北側の光は、南側からの直射日光とは異なり天空光と言う安定した光を取り込めるというメリットがあります。
現役で働いていると日中家の中で長時間過ごすことはありませんが、引退を間近に控えるM様は、近い将来家の中で9割近く過ごすことが予想されますので、出来るだけ安定した光を届けられるよう考えました。
また、LEDライトでは、夜の照度が足りないと考え、リビングの真ん中に配置したダウンライトは、元々使っていたハロゲンライトをそのまま残しました。
③ キッチン
奥様が1日の長時間を過ごす
「好き」を詰め込んだキッチン
住まいづくりへの想い: 長時間過ごすキッチンを出来るだけ楽しい空間に
子育て時期は、お子様の様子を気にしながらしていた料理という家事も、お子様が巣立った今、料理中ふと顔を見上げればご自身の育てられた花々が目の前に広がり息抜きになってくれると同時に、大好きなテレビを見ながら楽しく料理が出来るキッチンにしようと、暮らしインタビューを通じて深く理解し、共有しました。

Casa Labo 暮らしスタイル設計を実施、
顔を見上げれば奥様が育てられた花々と大好きなテレビがそこに。
「好き」を詰め込んだキッチンにたどり着きました。

Point
- 目の前に広がる大きな窓: ご自身が育てられた花壇が一望できる
- アイランドキッチン: 日常の使いやすさと特別な日に対応できる複数人が立てる
Point 1
目の前に広がる開放的な窓
料理の合間にふと顔を上げると目の前には中庭の花々が顔を覗かせます。
窓の方角を北側にしたことで、太陽に向かって咲く花たちは、キッチン側を向いてくれます。
・BGM的にテレビで情報収集出来るレイアウト
右斜め前の壁には壁掛けテレビ。
煮込み料理中や洗い物中などBGM的にテレビで情報収集しながら、料理の時間がより楽しいものに。
暮らしスタイル設計
昨日までは咲いてなかった花が咲いているなど、花々から感じる季節の移り変わりを感じられる楽しい時間。奥様の「好き」を詰め込んだキッチンです。
Point 2
一般的にキッチンの高さは「身長÷2+5cm」と言わ
れます。身長152cmの奥様にとって、一般的な計算式で行くと80cmのキッチンが合っていると思いますが、実際にご体感いただき、力を入れて料理出来る85cmの高さを選ばれました。
と同時に、後ろには家電や冷蔵庫、サイドに食器棚ととにかく奥様が使いやすい動きやすい配置で計画しました。
・息子様や息子様のパートナーとの楽しいひととき
アイランドキッチン、1人で料理する時に広くて使いやすいことはもちろん、複数人で料理をするのに適しています。
「井戸端会議」と言う言葉があるように、料理をしながらの会話は、話しやすくとても楽しいひとときです。
暮らしスタイリング設計
明るく開放的なキッチンは、1人の時に楽しい時間になるのはもちろんのこと、家族との楽しい会話も生み出します。そんな、「日常の使い勝手と特別な日の楽しいキッチン」が完成しました。
④ ダイニング
庭を眺めながら、
会話に花が咲くダイニング
住まいづくりへの想い: 快適環境の中で自然を感じ、食を楽しむダイニング
子育て期は、お子様と顔を見合わせて会話をするいわゆる一般的な食卓を囲う形式のダイニングでしたが、これから普段は2人の生活となるため、面と向かって座るのではなく、庭の花々をもっと眺めて食事を楽しむスタイルにしようと共有しました。
また、新しい住まいで採用したいダイニングテーブルがあるため、それに合わせた計画を行うことになりました。

Casa Laboの暮らしスタイル設計を実施し、庭の端から端まで奥様が育てられた花々がくまなく見渡せ、季節の移り変わりや木々に止まる鳥から生まれる会話を楽しめる全面開口を採用することとしました。


Point
- 中庭の花々が一望できる全面開口のダイニング
- 大人数集まった時にも居心地の良さを与える、ダイニング上部に設けた吹抜と前面の開口部の拡がり感
Point1
キッチンで楽しめる中庭は、ダイニングからはより近く感じることが出来、季節の移り変わりや木々に止まる鳥のさえづりが食事中の2人の会話に花を咲かせてくれます。
暮らしスタイリング設計
窓の高さを、規格サイズではなく、テーブルの高さに揃えたオーダーサイズとすることで、何も視界を邪魔することなくより開放感を生み出します。
ただ食事をするための場所ではなく、会話が弾み、よりリラックスできる心地よい時間を過ごせる空間になるよう設計しました。
Point2
普段は2人ですが、お正月やお盆などの特別な日は8~10名集まることもあるM様。
2人でいる時に広くすぎず、大人数集まった時に窮屈感じないちょうど良い空間に。
暮らしスタイル設計
そこで、水平と上下の拡がりを上手く取り入れることとしました。
ダイニングを増築した部分の北側とし、夏場の直射日光を気にすることなく、全面に開口部を設けました。
また、ダイニング上部を吹抜とし、更に開放感をプラスしました。
ダイニングだから食事をする場所と決めつけ、ダイニングテーブルが置けたら良いという事ではなく、日常と特別な日に分けて、最小何人~最大何人までどのような関係性の方が、どの頻度で集まり、どんなことを楽しむのかによって、考えることが重要です。
会話の弾む、快適な明るさ・適度な開放感・視線の抜け感を取り入れながら、M様にとって最適なダイニングの形になりました。
⑤ 書斎
書斎に留まらない、将来の仕事部屋
住まいづくりへの想い: 将来は自宅でフルリモートを想定した書斎
現宅では寝室の一角を書斎としていましたが、仕事内容的にも生涯現役でいたいというご主人様の考え的にも将来自宅でフルリモートを見越し、しっかりとした書斎を設けたいという考えをお持ちでした。
現在は、基本的に全国への出張か事務所への出社がメインで、長時間、自宅で過ごすという経験がありません。移動や外部からの刺激が無くなることでの、M様ご主人様にとっての気分転換が必須です。
暮らしインタビューでは、仕事内容やそれに関わる道具や書籍などの確認はもちろんの事、M様ご主人様にとっての趣味や楽しみ、癒しなどの理解を深めました。

Casa Laboの暮らしスタイル設計を実施し、仕事に集中できるスペースと気分転換を企るスペースを分けて配置し、ご主人様の「好き」に囲まれたご主人様だけの空間。

Point
- コの字のオーダーメイドカウンターに囲われて仕事に集中できる空間。
- 東側に面した開口部からは、癒しを取り入れることができる自宅の高木と空。
- ONとOFFを切り分けた配置計画 デスクと真反対の気分転換用リクライニングチェアとTV。
Point 1
現在の持ち帰り仕事や週末の仕事だけではなく、将来は丸1日同じ場所で仕事をすることになるので、できる限り仕事に集中できるよう、作業動線・光・音などの最適化を追求しました。
暮らしスタイル設計
東・南面に開口を設け、更に北面に4つのトップライトを設け、充分な明るさを確保しました。
書斎の下がダイニングキッチンのため、家の中で最も響きやすいカトラリーや食器同士が当たった音を軽減するリブデザインのロックウール天井材を、キッチンの天井や吹き抜け上の勾配天井に採用し、可能な限り音を減衰させる工夫をしました。
さらに、Bang&Olufsenのスピーカーを設置。好みの音楽を流しながらの作業は捗ります。
このように、M様ご主人様にとって仕事に集中しやすい作業動線・光・音の環境の最適化を図りました。
Point 2
癒しを取り入れることができる
自宅の高木と空
長時間のデスクワークで目の疲れの軽減が必須だったこともあり、デスクの配置計画が不可欠でした。
暮らしスタイル設計
ちょうど東側には高木があり、強い朝日は上手くさえぎり、日が昇ってしまうと北側のように安定した光のみを取り入れてくれるという立地条件であったため、東向きに配置することとしました。
仕事の合間にふと顔を見上げると高木の緑と空が疲れた目に癒しを与えてくれます。
Point 3
デスクと真反対の
気分転換用リクライニングチェアとTV
車と飛行機が趣味のご主人様。
これまで集められた、約○○冊にも及ぶ雑誌やプラモデル、飛行機のプロペラなどを上手く取り入れたいとの思いがありました。
暮らしスタイル設計
仕事中に視界に入って集中が途切れない作業デスクサイドの棚に車のプラモデルを配置。
作業デスク正面の上部に飛行機のプロペラを設置。
仕事の集中の妨げにならない範囲で息抜きとなるような配置へ配慮しました。
お客様の声:☆☆☆☆☆

Casa Laboさんは、ライフステージが変わっていくという事、仕事も趣味のカタチ、家族の気持ちや関係性、私たちの将来の暮らし、更にその次の世代のことも考えてくれて、私たち家族の暮らしをスタイリング設計に落とし込み、本当に心地よく過ごす住まいを創ってくれました。
今後長く心豊かに暮らせる住まいが実現できて、Casa Laboさんにお願いして本当に良かったと思います。ありがとうございました。